アルミスクラップ選別技術の研究開発で、ハリタ金属様と日本電気(NEC)様との協働プロジェクトがスタートしました
2023/11/22
アルミスクラップをアルミ合金の種類ごとに分ける選別工程に関し、当拠点参画機関のハリタ金属様と、日本電気(NEC)様が、画像処理AIを活用したアルミスクラップの新たな選別手法の開発を目指して協働を開始されました。
各社が持つ物理選別や画像処理の分野で培った先端技術を応用し、大学の知見も活用しながら研究開発を進めます。
まずは、それぞれのアルミ合金に特徴的な色や形などを把握するため、ハリタ金属様が準備したアルミスクラップのデータを集める作業を進めています。
回収した使用済み製品を、入り口の工程で高精度に選別することは、リサイクルプロセス全体の効率化につながります。
アルミ合金は、アルミニウム以外の添加元素の量が合金の種類によって異なるため、同じアルミスクラップでも、異なる合金を混ぜてしまうとリサイクルが困難になります。
当拠点では、X線などを使った既存の選別手法を組み合わせて、アルミ合金を種類ごと高精度かつ高速で選別できる技術を開発します。
選別にかかるコストやエネルギー消費を低減することで、アルミスクラップを国内で経済的に処理することができるようになることが期待されます。
現在、日本国内で発生したアルミスクラップのうち、年間30万トン以上が海外に輸出されていますが、新たな選別手法が実用化されることで、貴重な資源の流出防止にもつながります。